昨夜は毎月恒例の、ある食事会に行ってきた。
メインはアンコウ鍋だ。

ポン酢で食べた。
もちろんポン酢も家庭用の「ミツカンポン酢」ではなく、どこかの産地直送の一升瓶に入った特別なポン酢だった。

薬味が肝心だ。
一般的にはきざんだネギとモミジオロシあたりか・・・
昨夜はそれらの横に小さなタッパがあった。
中には何やらココアを白っぽくしたようなパウダーが入ってる。

「大将、これ何?薬味?」
「ああ、それ、ハバネロの粉末ですわ。チョッとだけ入れてみてください。ぎょうさん入れたらあきまへんで。死にまっせ。」

ん?ハバネロ?
お菓子(ポテチだったか)の皇帝ハバネロのことか?
食べたことある。
確かに辛いけど、子どもでも食べてるし。
コンビニにも売ってるし。
ま、たいしたことないやろ。

私は、茶碗にポン酢をいれ、ハバネロの粉末を耳かき2杯ほど放り込んだ。
他のメンバーたちもみんな面白がってそれぞれハバネロを入れている。

アン肝に骨付きの身、厚揚げ、野菜などを取り分けると口にしてみた。
ふぅん、別にそれほど辛くもないな。
ちょっとピリッとするくらい。

食べ進むうちに何やらおかしい。
ふと気がつくと、顔から大量の汗が吹き出ている。
周りのみんなも同じだ。
まるでサウナの中にいるようだ。

そのうち口の中が麻痺してきた。
もう、店中大騒ぎだ。
みんな泣きが入ってきた。

お菓子は食べた瞬間から「辛い!」と感じるけど、気がつくと一袋全部食べ終わってる。
この粉末はそうではなかった。
たいしたことない感じなんだが、摂取量が重なってくると痛みや辛さが蓄積されるような、そんな感じ。

結論としては、二度と遊ばないこと。
エライ目に遭った。

店の人に言って、サランラップを貰い、そこにハバネロをスプーン1杯ほど包んで持って帰った。

ム・フ・フ
これをどうしてやろうか?
我が家の美人秘書が毎朝飲むコーヒーに仕込んでやろうか?
などなど、ラップに包んだハバネロを胸ポケットに忍ばせて帰る道中、妄想にふけったことは言うまでもない。

きっと顔が醜くゆがんで笑っていたことだろう・・・