先日、ある人からお中元が届いた。
その人は、私と同い年で、5年ほど前に行政書士として登録入会してきて、同じ支部だったこともあり、親しくお付き合いをした。

そんな彼は、開業わずか半年後に、廃業退会した。

その理由は、仕事がなかなか取れなかったこともあったが、もっと大きな理由があった。
ここでは書けないが・・・

当時、彼の事務所(自宅)へよく遊びに行っては、いろんな話しをした。
それは人生についてだったり、行政書士業についてだったり。

彼も登録する際には、行政書士としての「夢」をもっていた。
素晴らしい考え方で、共感できる「夢」だった。
その夢に敗れたわけだ。
何事においても、夢をかなえるためには「時間」がかかる。
ましてや、その夢が、行政書士業務を通じてなせるものの場合は、より時間がかかる。

売り上げが立たないがために、その時間がかかることに耐えられなかったわけだ。

毎月毎月、新しく行政書士として開業入会してくる人もいる反面、毎月同じような数の会員が廃業退会していく。

高齢者が廃業するのは自然な流れだろうが、そうではなく、若いあるいは入会の浅い人が多く退会していく。

それぞれみんな「夢」をもって、行政書士になったはずだが、それが叶わず去っていくわけだ。

それぞれに原因があるだろうが、多くは売り上げが立たないから廃業していく。
その売り上げが立たない原因は一概には言えないだろうな。

ただ、廃業していく多くの人は、自宅開業。つまり、事務所を構えていない。
ニワトリとタマゴじゃあないけど、仕事がなくお金がないから事務所が借りられないと言うが、事務所がないと仕事は来ないだろう。
ネットで受注もあるだろうけど、それは一部の者かもしれない。

今なら、新人同士で事務所をシェアするとか、いろいろ方法はあるだろう。
それも横のつながりがないと、そういう方法も取れないか。
頻繁に会や支部の研修会、行事、集まりに顔を出してる人は案外廃業していない。
横のつながりが作れるからかも。

今回のテーマの彼以外の廃業者は名前を見ても顔が思い浮かばない。
ほとんど出てこないから顔を見たことがないからだろう。

若い人たちには是非いろんなところに顔を出してほしいものだ。
そうすることで、必ず大きなプラスがあるだろうし、なにより横のつながりが多く持てるから。

「横のつながりをいくら持っても、同業者が仕事なんてくれないだろう」ということを言う人もいるが、それは先を見ていない。
直接仕事をくれることがないとしても、何らかの形で必ず仕事となって返ってくる。

私はずっとそうしてきたし、今もそうするよう心がけてる。

ひとりではなにもできないだろうね。