問 私は道路の舗装事業をする会社を経営しています。先日、知人から頼まれて外国人を雇用したのですが、最近その外国人が「技能」ビザであることが分かりました。どうやら、コックさんだったようです。何だか一生懸命働いているので、解雇するのがかわいそうなのですが、よく世間で言われるように、不法就労をする者を雇用すると本当に私たちまで罰せられるのでしょうか?

答 はい、本当に罰せられます。日本でも不法就労が後を絶たないことから、平成元年の入管法改正で雇用主の責任を問う不法就労助長罪(入管法72条の2)が新設されました。これにより、不法就労させた者ばかりではなく、不法就労をさせるために「自己の支配下」に置いただけでも、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処せられることになりました。

そもそも「技能」の在留資格であれば、1年毎若しくは3年毎の更新申請ができないと思います。

「かわいそう」という気持ちが分からないわけではないのですが、本当に本人のことを考えたら、なるべく早く本来の「技能」の資格で、在留が認められる職場を探してあげたらいかがでしょうか。

なお、新しい勤務先が現在の在留資格に該当するかどうかも、入国管理局の許可を得る必要があります。これには、就労資格証明書の交付申請という方法があります。これをして置かないと、在留資格の取り消しという重い処分を受ける可能性があります。

また、外国人登録法に基づき市町村役場へ登録内容の変更届を提出し、外国人登録証明書の再交付を受けなければなりません。本来は、転職後14日以内に行なわなければならないものです。これらを考えると、在留資格の更新時期を待たずに専門家に相談することをお薦めします。