年末になると、遺言に関するご相談が増えます。一年の最後になると、いろいろと今後を考えるからかもしれません。
 最近は、特に女性から遺言状の作成や相談を依頼されるケースも増えました。少子化や離婚の増加など、女性が以前とは大きく価値観を変えているからではないかと思います。
 昔であれば、家督を誰が継ぐか?あるいは財産をどのように分配するかということが、遺言状の目的であり、内容でもありました。しかし、最近は内容の中にいろいろな心情のこめられたものも多いようです。
 女性からの依頼で多いのが「離婚したかったけどできなかったので、せめて親から受け継いだ財産だけは夫に渡したくない!」といった内容です。人には言えない程のご苦労があったことが予想されますが、そういう意図の遺言状を遺されたご主人は果たしてどう思うか、考えさせられます。

 相続と人間関係は切り離せないようです。遺産分割協議書を作成する上でも、「欲しいのはお金ではなく心だ」といった場面に遭遇します。例えば、介護に関る寄与分についても、「介護していた時の苦労をわかってくれさえすれば、財産は法定通りで構わないのだが・・・」といったケースです。
 良い人間関係を作ることが難しくなった現代は、相続に関わる問題も増加しているようです。問題が起きた時、まず、人間関係の改善を図る事に視点を置くことが大切な事ではないかと思います。

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