Y評点(経営状況の評点)の計算式
Y = 167.3 × A(経営状況点数) + 583
A = 0.4650 × (X1) -0.0508 × (X2) + 0.0264 × (X3) + 0.0277 × (X4) + 0.0011 × (X5) + 0.0089 × (X6) + 0.0818 × (X7) + 0.0172 × (X8) + 0.1906
 
 このうち負債抵抗力と呼ばれる指標の、X1(純支払利息比率) X2(負債回転期間)を見てみる。(単独決算の場合)
 
1.負債抵抗力
 
 負債抵抗力は、純支払利息比率(X1)と負債回転期間で表される指標(X2)であり、金利負担能力をみること、月商に対して負債総額がどれくらいかをみることになります。
 Y点への寄与度:41.3%
 
X1.純支払利息比率

計算方法
 (支払利息-受取利息配当金)/売上高×100
 (小数点以下5位未満の端数は四捨五入して、百分比とする。)
 計算された数値が5.1%を超える場合は、5.1%、-0.3%に満たない場合は、-0.3%とみなします。

 純支払利息比率は、有利子負債から生じる支払利息から、貸付金を含めた金融資産から生じる受取利息・配当金を差し引いた純金利の負担の程度を測るものです。
 売上高の増加、キャッシュフローの増加等による借入金の返済などによって数値が低くなります。反対に、売上高の減少、借入金の増加等によって数値が高くなります。
 Y点への寄与度:29.9%
 点数幅:5.1~-0.3(低いほど良い)
 
 
 
X2.負債回転期間
  
計算方法
 (流動負債+固定負債)/売上高÷12
 (小数点以下3位未満の端数があるときは、これを四捨五入する。)
 計算された数値が、18/0を超える場合は、18.0、0.9に満たない場合は、0.9とみなします。

 負債回転期間は、月商(突き当たり売上高)に対して、負債総額(流動負債・固定負債)がどれくらいかみるもの。
 負債全体を捉えるため、借入金だけではなく支払手形や工事未払金の多寡にも大きく左右されます。
 支払手形等のサイト短縮化および減少、売上高の増加によって数値が低くなります。
 純支払利息比率と同様、実際には売上高の増減が大きく左右されるといえます。
 Y点への寄与度:11.4%
 点数幅:18~0.9(低いほど良い)
 
 
 
点数アップのポイント

X1.純支払利息比率
借入金の額を少なくし支払利息を減らします。
 ・借入金の返済
 ・遊休資産の有効活用(売却し借入金の返済)
 ・増資による資金調達(借入金の返済)
 ・受取手形の割引料を減らす(割引料は支払利息に計上される)
  ※満期前に手形を現金に変えるには、割引料が発生することに留意。
 ・公的資金の活用(低利の資金導入を計ることで支払利息を減らす)
 
 
X2.負債回転期間
負債を減らして回転期間を早くします。
売上高を増やすか負債を減らすことになりますが、短期的視点では、負債を返済してその額を減らすことが比較的容易な部分です。
 
資金を捻出して負債の返済に充てましょう。
 ・定期・積立等を解約し負債の支払いにあてる
 ・遊休資産の有効活用(売却し負債の支払い)
 ・在庫を適正にし過剰な分を資金に転化し負債の支払いにあてる
 ・増資を行いこの資金を負債の支払いにあてる