よく、あそこの土地は坪70万で売れたとか、坪100万だったという話を耳にします。

そして、それを根拠にその数字が「この辺の相場だ」と言われることがあります。


確かに「平均的な価格」としての相場価格というものはあります。しかし、だからといっ

て自分の土地がその相場価格で売れるというものではありません。

「隣の土地が坪100万円で売れたから、うちの土地も100万円で売れる」とは限りま

せん。なぜかといえば、不動産はひとつとして同じものはないからです。


例えば、Aという土地は間口が広い整形地で東南角の40坪の土地。

隣のBという土地は、旗竿状の敷地で、車庫入れが難しい60坪の土地。

Aが4000万円@100で売れたとしても、Bを6000万円@100で買う人はまずい

ないでしょう。BはAの価格の7割前後に評価されるかもしれません。

Bのような土地のことを「路地状敷地」といい、また業界では「専通」(専用通路の略)な

どと言って、一般的には低い評価がされるのです。


土地の価格評価に際しては、この他「道路と敷地の高低差」「日当たり」「前面道路の

幅員、公道か私道か」などが重要な判断材料になります。

このように不動産はひとつひとつ個性のある「特定物」であるため、専門家による現物

の「査定」が重要
になってくるのです。

つづく