自動車の登録番号(ナンバープレートの番号)は登録地が変われば変わりますし、好みの番号を希望することもできますが、車体番号は自動車に固有のもので、製造から解体まで原則として変わることはありません。人間でいえば、指紋に相当する重要なものです。ですから、車庫証明や自動車登録の書類では、必ず登場する番号ですが、自分の車の車体番号を覚えている人は、いないと思います。
車体番号はアルファベットと数字の組み合わさったかなり長いものですが、今回漢字が入った番号に出くわしました。
「神[○○]○○○○○○○○神」というものです。
しかもこの車は外国車です。外車に「神」の文字とはどう考えてもふさわしくありませんね。
不思議に思って調べてみたら、「職権打刻」というものと分かりました。
組立車や型式不明の輸入車に、運輸支局が職権で車体番号を打刻するということです。
一部盗難車で番号が改ざんされたものや、事故車などで刻印された部分が交換された場合なども、この職権打刻が行われるといいます。
漢字の部分は各県の運輸支局によって異なっており、「神」は神奈川県のものということでした。
ちなみに愛知県は「愛」ということで、「神」とか「愛」という番号なら、何か縁起がよさそうで得をしたような気分になりますよね。
私の所属する岩手県は「岩」かと思ったら、「手」だそうです!
さすがに「岩」では情緒がなさすぎると思ったのでしょうか。
この仕事をしていると、このような面白い出来事にときどき遭遇します。