2013年 2月の記事一覧

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13年02月25日 23時27分15秒
Posted by: kuriyama
さる12月16日に実施された総選挙の結果は、戦後政治史に残るショッキングな事件だった。このように冷厳な形で、国民の総意が示されたのである。民主党を支持するか支持しないかに関わらず、この結果は厳粛に受け止めなければいけない。同時に、みなそれぞれ、自分なりの一定の解釈はしておいた方がいいのかも知れない。
 ただこの事件をどう見るかについては、世上様ざまな見解があって、大変にかまびすしい。いわく「野田首相が解散の時期を見誤ったのだ」「実際の票数の差よりも議席の差が大きく出る、小選挙区制の弊害だ」「少数政党が多数林立して競合したから、自民党を有利にした。野党共闘が必要だった」など。だが政治評論家風に言えば、どの意見も寸足らずで、隔靴掻痒の感を免れない。
 またこの後民主にいわゆる「揺り戻し」があるのかどうかについても、議論は様ざまに分かれる。ふつう、ある選挙である政党に勝たせすぎたなという結果が出ると、次の選挙では行き過ぎた分その政党の票は減らして、負けすぎた政党に付け替えるといった現象が起きる。たとえば2005年の郵政選挙で大敗した民主党が、次の2009年8月の選挙で勝って政権に就く。あるいはその選挙で大敗した自民党が今回の選挙では大勝ちするといった具合である。歴史上ではこういった現象はかなり多く見られる。これらは国民の逞しい生活上の知恵というものなのだろうか。だが、今回の民主党はどうか。
 私自身、余り明解に答えが出せなくて堂々巡りをしているさなかに、ある瞠目すべき見解に出くわした。それは2月9日付の夕刊紙「ニッカン現代」に載ったジャーナリスト高野孟(はじめ)氏の論評である。そこには「政権壊滅の根本は『保守対リベラル』という対立軸を、民主党が自ら掘り崩してしまったことにある」とある。続いて「『リベラル』の軸を自ら放棄した民主党には再建の目などない」とバッサリ切っている。
 そもそも2009年の政権交代が、「保守対リベラル」が対立する、そのリベラルに国民が期待した結果なのだから、それを自ら投げ捨てた民主党に、国民の支持が戻るわけがないという論法である。さて結果はどう出るだろうか。私自身評論家風でいささか気が引けるのだが。
なお高野孟氏はジャーナリスト。「インサイダー」主宰、田原総一朗のテレビ朝日「サンデープロジェクト」のコメンテーターなど。総評2代目事務局長・高野実氏の二男。
13年02月04日 23時28分46秒
Posted by: kuriyama
 その後も各ターミナルのカラオケ店の盛況は、止まるところを知らないようである。私もカラオケが好きで、ときたま仲間達とカラオケ店へ行ってガナると、鬱憤が晴れてスキッとする。だが頭が固い私などは、カラオケ店の利用方法は、そうした集団での競演会ぐらいしかないと、ついこの間まで思い込んでいた。
 ところが、意外な利用方法があることを、最近、友人から教えてもらう機会を得た。
①一つは会議室として使う方法である。ある友人がついこの前、地方から呼ばれて講演に行ってきた。ところが直前に決まってすぐ呼ばれたので、公設の会場がなかなか取れない。15人ほどの講演会だが、困った主催者が確保したのが、カラオケルームだったというわけだ。カラオケルームだからといって、何もカラオケを歌わなくてはならないという規則はない。飲み物さえ取れば、店と他の部屋に迷惑を掛けなければ、何をやってもよい理屈である。幸い防音機能は完璧である。2時間たてば、店の方から知らせてくれるという便宜の提供もある。こうしてその講師は任務を全うして帰京できたということである。
 その講師がカラオケルームの会議室活用について、いたく気に入った理由がもう一つあった。いま都内の「談話室」と称する会議室用の貸席料金が異常に高くなって、2時間借りただけで、飲み物付きで1人4千円以上も取られてしまうのだ。昼間2時間の会議をやっただけで4千円強!1人2千円台、3千円台の会議室はすぐ埋まってしまって、なかなか予約が取れないという。そんな理由もあって、これはカラオケルームを使った方がすぐ取れるしリーゾナブルだと、その友人は推奨しだしたのである。
②もう一つの利用方法は、ひとりカラオケである。これは何も一人で歌って「うーん。俺は旨いんだなぁ」と自己満足していろということではない。本格的な声楽の練習によいということらしいのだ。私の大学の友人で、定年になってから時間を無駄に過ごすのはもったいないということで、本格的な声楽の練習を始めた人がいる。今ではソロは無理としても、合唱つきの演奏会で合唱団に加われるだけの実力派の彼が言うのだから、間違いないのだろう。ひとりカラオケだと、自分で音程、音域、発声、声量、間の取り方などを自在に決められるし、曲も演歌やテンポの激しい曲ばかりでなく、クラシックの歌曲、カンツォーネ、シャンソン、昔の小学唱歌など、何でも入っている。それこそ防音装置は完璧なので、他人の上手下手の評価など気にせずに、気ままに練習できるというのである。
 してみると、物まねタレントや声優を志望する人が、口パクの練習をするのにもよいのかもしれない。他にもカラオケルームの効用はもっとあるのかもしれないのだ。気づいた方は是非ご紹介下さい。
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