知人から相談者を紹介された。
 会ってみると、現在NPOに所属しているが、将来的には自分もNPOを立ち上げたい。今日はその相談をしたい、とのことであった。職種としては、介護保険関係と言う事なので、色々説明していると、「ぜひ先生にお願いしたい。立ち上がったら顧問になってほしい。」と言われ、この言葉に別に舞い上がったつもりはないが、初回ですし、相談料は無料ですよ、と答えた。
 その後も何度か相談があり、その度に会って相談を受け、また定款や会員規則などの見直しをしてきた。だが私もうっかりしていたのだが、どうせ顧問になるのだから、と料金の話は一切しなかった。
 ところが、先方が私の事を偉く気に入ったのか、それとも断る口実だったのか分からないが、何度か会い、一緒に立ち上げる方とお会いした時に『自分たちのNPOの監事か顧問になってくれ』と言ってきた。私としては、職務の公正さや中立性を保つ意味で、そしてまだ業務としては相談のみで、まだ業務の実績もない状態だったので、謙遜の意味も込めてお断りしたのだが、そうすると今度は「監事や正会員になってくれないなら顧問契約はしません。」といきなりメールで断ってきた。(しかも私が今後の業務として私がやることは?と言う確認メールの返事で。)
 これには驚いたが、まあ自分の失敗だから腹は立つけど仕方ない、と思って放っておいたのだが・・・。

 この話を仕事仲間にしたら、請求書を出したら、と言われ、まあ貰えないとは思うが面白いからやってみよう、と冗談半分で請求書を出したら、今日またメールで、しかも今度は携帯メールで返事が来た。

以下は、私と先方とのやり取りです。
相手「ご無沙汰してます。請求書確認しましたが、無料相談ではなかったんですか?」
私 「顧問契約を前提の無料相談ですよね。一方的に契約破棄されれば相談は有料になるのは当然かと思いますが」
相手「こちらも監事や正会員として協力してくださるとおもっていましたから。」
私 「私が顧問をお願いしたわけでなくそちらからの提案ですよね。それとも無料相談だけのつもりでしたか」
相手「そういう事で有料になるようでした最初言って置いて下されば、相談はいたしませんでした。」
私 「支払う気がなければそれでも結構ですよ。私は恐喝者でもネガティブ商法している訳ではないですから」
相手「わかりました。今回はお言葉に甘えさせて頂きます。」

言っておきますが、最初から監事や正会員の話が出た訳ではないですからね。私の仕事ぶりを見て唐突に言われた事ですから・・・。
でもこの会話で、彼は何を甘えさせていただいて、無料になったと理解したんだろう?
しかし彼は、無料になったと思ったんですよね。私の日本語がそう書いてあるのかな?
以下が、私の最後のメール分です。
私 「あなたはやはり分かってないですね。今回私が請求を諦めるのは甘えではなくあなたを社会人と認めない事ですよ」
私 「今からセミナーですからこれ以上話せないですが大事なやり取りをメールで済ませるのは信じられませんよ」

この文章を書きながら反省点は多々ありますね。
1つは、相手を読めなかったこと。
2つは、自分の力量が足りなかったこと。
これに尽きますかね。

今回はほんとに良い勉強になりました。
請求書を送ったのも相手から自分がどう見られていたのかが良く分かって良かったと思います。
無料相談でしか相談されないのは、自分の力量がまだまだ、ってことですからね。
ただ、今後このNPOとは二度と関係したくない、と思うのは本音ですが・・。

願わくば私同様の被害者(?)が出ない事を!
尤も私のように何度も無料相談を受ける前に賢明な方は、ちゃんと料金の話をするでしょうが・・。

と書きながら、実は今も2件の無料相談が進行中である。
別に、お金が嫌いでもなく無料相談が趣味でもないのだが、2件とも前回と同様事業が始まったら顧問になってほしい、と言われてそのまま無料での相談が続いている。
何処かで請求を、と思いながら何度か相談を受けているとタイミングを逸してしまうものである。
今後の行方はまたここで報告したい。
願わくば、杞憂に終わりましたとご報告したいのだが。