私は先日、河北新報に次のような投稿を送りました。
(3/31に掲載されたものは、下と少し異なっています)
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  安倍晋三首相が憲法改正に強い意欲を示していると知り、自民党が二〇一二年に出した憲法改正草案を読んでみた。
  その中では、現憲法九条が定める戦力の不保持や交戦権の否定を削除し、国防軍を創設する規定がまず目についた。また、総理大臣が緊急事態宣言をすると内閣が法律と同一効力の政令を制定でき、国民は国の指示に従う義務を負うなど、見過ごせない問題が多い。
 
 さらに、草案は地方自治の本旨を「住民に身近な行政」に限定し、地方自治体の権能から財産管理と行政の執行を削除して、事務の処理と条例の制定だけに権限を縮小している。
 
しかし、地方自治体は決して国の下請け機関ではなく、政府と均衡を保つことで、住民の人権を保障する役割を有する。その権限を弱めることは、地方分権に反するのみならず、政府の暴走につながりかねない。
 
 宮城県加美町などが指定廃棄物処分場建設に反対しているように、住民の人権を守るために自治体が政府と衝突することもある。草案は、そうした抵抗を許さないために地方自治を形骸化させようというのか。これに対して自治体の首長や議会から危惧の声が聞こえてこないことが、不思議でならない。
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 ここに、 「首長や議会から危惧の声が聞こえてこないことが不思議でならない」と書いたのは、誇張でもなく、私には不思議なのです。
 草案を読んでいないのか、読んでも何も感じないのか。

 皆さんはどう思いますか?