中小企業の本来価値は、財務諸表に表れない部分が多いと言われています。
それらは人材やノウハウに依存することが多く、なかなか数値では表しにくいものだからです。
そこで、知的資産経営報告書を作成し、ステークホルダー(株主・銀行など)や求職者に対しアピールすることが考えられました。

たとえば、同じ製品を作成する業者が他にもあるとします。
A社は財務諸表だけを見ると莫大な利益をあげていますが、町工場のB社は節税のためもあり財務諸表は元気がありません。
しかし、莫大な利益をあげているA社にくらべ、B社は熟練の技術者がその勘と経験で素晴しい製品を作り上げます。
しかもB社の経営理念及び社長の粋にほれ込んだ熟練工は、転職など考えもしません。
ここにB社の隠された価値があるのです。
また、このB社にはその熟練工がいるため、その技術を学ぼうとする優秀な人材が集まります。
それは、財務諸表の利益ではなく代表の経営理念で担保されるものです。

このように、財務諸表に表れない価値を書面に表すことが知的資産経営報告書の目指すものです。