本日付で、検察の在り方検討会議の提言がまとめられ、江田法相に手渡されたが、同時に、本日付で、本会議も解散となる。

Webには、「検察の再生に向けて」と題した概要ならびに全文がPDFでアップロードされているので、誰でも参照することができる。

http://www.moj.go.jp/kentou/jimu/kentou01_00001.html

提言は、以下の4つのカテゴリーから構成されている。
 第1 検察の使命・役割と検察官の倫理
 第2 検察官の人事・教育
 第3 検察の組織とチェック体制
 第4 検察における捜査・公判の在り方

今回の提言は、大阪地検特捜部の厚労省元局長の無罪事件や足利事件での冤罪を生んだ取調べのあり方や、FDの日付改竄といった捜査資料改竄・隠蔽、更に検察の弱点ともいえる証券不祥事などの経済事件や医療事件、ITなどのハイテク関連の事件にどうやって対応するかといった観点からまとめられている。

取調べに関しては、少年や精神薄弱児の扱い、そして、ビデオ録画や録音の導入をどうするかというのが焦点になっている。ビデオや録音に関しては、より広範に適用するべきとしているが全面可視化までは踏み込んでいない。今後、他の検討会に引き継がれることになるようだ。

資料改竄・隠蔽に関しては、検察庁の内外含めチェック機能の強化が謳われているが、それだけにとどまらず、もっと根本的な問題である特捜部をどうするか、法務省と検察庁との関係にも触れている。今回は、特捜部の解散はなし。

検察庁は、裁判所のようにあたかも独立した組織のように見えるが、法務省傘下の庁に過ぎない。しかしながら、法務大臣の権限が極端に制限されているばかりか、人事権も検察庁内部で抱えているのが他の省庁と異なるところだ。裁判所でさえ、裁判官の人事は法務省が握っているのに、他とは隔絶した将に異常な世界ともいえる。

最後の検察庁が不得意な事件に関しては、とにかく、組織も知識も動脈硬化を起こして、世の中のニーズやスピードについていけていないというところを何とかしないといけないので、外部からその分野の有識者を雇用したり、専門委員会を設置したり、人材開発に関する長期的なビジョンの策定ということが提言されている。

検察庁は、ほとんどが司法試験合格者で占められている非常に特殊な庁であるだけに、外部からの専門家をおいそれと受け入れるとは思えないので、しっかり観察し続ける必要がありそうだ。

いずれにしても、全体的に穏当な提言になっており、検察庁としては想定内であり、安堵していることでしょう。

でも、今後このような不祥事や冤罪が露呈されたら、今回のような生ぬるい提言ではすまないことを覚悟しておくべきでしょう。一番怖いのは、国民の目であることを検察庁に分かってもらえるまでにはまだまだ時間がかかりそうですが・・・