2008年 1月の記事一覧

«Prev1Next»
08年01月29日 13時53分22秒
Posted by: sakata
 モンスターペアレンツや理不尽な親といった話題が報じられています。実際、ご相談を受ける中でも、こういった風潮の中で親子間でもいろいろな確執が生まれやすい時代であることを感じます。
家族のあり方について、今、様々な新しい価値観が生まれているようです。それに伴って、以前であればお互いが暗黙の了解のうえで守られていたことも、あらためて確認や約束をしなければならないことが増えてきているように思います。
 夫婦、親子は、家族の中ではもっとも基本的な関係です。しかし、ここには法律的な決まりもあります。特に結婚、扶養、相続、離婚ということは、それぞれが法律上の行為であり、一つの契約と考えることもできるようです。そして、法律にはそれぞれ解釈があります。

 家族関係が良好であれば、お互いが相手の立場を尊重することで暗黙の内に約束は守られていきます。また、それぞれの解釈に違いがあってもそれは話し合うことで解消されます。
 しかし、家族関係が悪化していったとき、この解釈の違いが問題になってくることがあるようです。法律は、ある意味では、人それぞれの権利と義務を明記しています。ただ、権利はぶつかり合うことがあり、義務は誰がそれを負担するかという問題が起きてきます。
 残念ながら、家族関係を規定する民法は、現在のような価値観の多様化までは想定していなかったようです。そのため、今、法律の条文だけでは規定しきれない、様々な家族問題が頻繁に起きてきています。そして、一旦家族の間に軋轢が生じると、悪循環が始まり、それを元の鞘に収めることが容易ではなくなります。

 こういった、家族間の軋轢を未然に防ぐため、今、親子間や家族間で契約を取り交わすケースが増えてきています。家族の間で、あらたまって契約を取り交わすなど仰々しいと言われる方もいるようですが、実際に問題が起きたとき、意外な役に立つことも多いようです。
 結婚した際の結婚契約書、家事や家計費の分担契約書、介護や相続の負担付死因贈与契約書などたくさんの契約があり、実際にそういった契約に関するご相談も増えています。
 家族関係が良いことは、最大の幸せかもしれません。本来は、お互いの信頼関係の上に家族があることが望ましいと思います。しかし、今の時代、そういった良い関係を保つための一つの方法として、家族間契約という方法があることを知っておくのも良いかもしれません。

☆「女性の生活立て直し相談室」ホームページ
☆「家庭内の問題相談室」ブログ
☆メール☆
TEL:042-548-4456:立川市錦町1-5-6-402
08年01月23日 17時45分36秒
Posted by: sakata
 昨年末、2009年に大改正される貸金業法の移行処置としての改正が実施されました。今回の改正は、貸金業の自主的業務改善が盛り込まれているため、利用者にとっては大きな変化だったようです。
 今までは、ある意味、何社からでもその借入れ上限まで借りることができました。しかし、今後は利用者一人に年収の1/3という総量規制が設けられ、年収を示す書類の提出が求められます。今それ以上の借入残高のある方は新たな借入れができなくなります。

 また、今回の貸金業の自主規制の中で注目されるのは、リボルビング払いの返済期間短縮に関わるものです。一見便利に見える、このリボルビング払いがいかに多重債務者増加の原因を作っていたかを知る人は少ないようです。
 リボルビングとは、回転を意味します。決められた最少返済額以上を毎月定額で返済すれば、利用限度額の範囲で何度でも借り入れができる方式です。元本と金利を別々に支払う方法だと毎月の支払額が変わるため、不便なことがあります。均等払いにすれば、一見便利です。また、月々の返済額を少なくすることで心理的負担も減ります。


 しかし、ここに盲点があります。低金利であれば、支払う利息より返済する元本が大きいので問題はありません。しかし、高金利の場合はほとんどが利息にまわるため、元本はほとんど減らない状況が起きます。
 例えば、100万円を上限金利の年利15%で借り入れた場合、毎月の利息は約12,500円となります。もし、リボルビング定額を13,000円にしたとすれば、最初の内は毎月500円しか元本が減らないことになります。これでは、ただ利息だけを支払っているのと何ら変りありません。

 こういったことは、誰も教えてくれません。学校でも教えようとはしません。それが、月々の支払いが楽だと思って、安易な借入れが増えた原因でもあります。
 今回の改正では、こういった理不尽が改善されるようです。しかし、今借入れで一杯になっている人には大きな問題につながります。一日も早く、利用者も業者もしっかりとした対応をされることを願って止みません。

☆「女性の生活立て直し相談室」ホームページ
☆「家庭内の問題相談室」ブログ
☆メール☆
TEL:042-548-4456:立川市錦町1-5-6-402
08年01月08日 11時48分24秒
Posted by: sakata
 「勘違いしていませんか?2008年4月、離婚時の年金分割の法改正について!」
このブログでも、何度かお伝えしてきましたが、今年4月に予定されている表記の法改正について、未だに誤解されている方が多くいらっしゃるようです。昨日も、やはりこの改正について勘違いされている方からのご相談を受けました。
 今度の法改正では、今年4月以降、ご夫婦の厚生年金・共済年金は仮に専業主婦の場合でも、夫の年金が最初から分割されていくようになります。

 ただし、この年金分割はあくまで、2008年4月以降の分に限られています。ですから、2008年4月以降に結婚した方は、はじめからこの適用を受けますが、それ以前の分までもが、自動的に分割されるわけではありません。ここがよく誤解されているところです。

 そのため、もし2008年の法改正以降に離婚をした場合でも、それ以前の分の年金分割は公正証書を作成するか、または家庭裁判所の手続きを経なければならないことになります。
「4月になれば、今までの分すべてが自動的に分割を受けるのだから、それ以降に離婚すれば手続きが不要」と思っている方も多くおられるようです。

 もし、この点を誤解している方がいらっしゃるとしたら、今一度制度についてよく調べていただくことをお奨めしたいと思います。手続きをせずにいると、基本的な請求期間は2年間なので、権利を失うことになりかねません。
 私たちの相談室でも、この年金分割改正についての無料相談会を行なっておりますので、お近くの方で疑問のある方は、是非ご一報下さい。

☆「女性の生活立て直し相談室」ホームページ
☆「家庭内の問題相談室」ブログ
☆メール☆
TEL:042-548-4456:立川市錦町1-5-6-402
08年01月05日 15時43分44秒
Posted by: sakata
あけましておめでとうございます。
 昨日から、事務所を開室しました。年末年始のメール相談がたまってしまい、昨日一日はそのお答えを返信するのに朝からずっとかかりっきりでした。2008年がどのような年になるかはわかりませんが、やはりいろいろと変化が多い年になるのではないかと思います。

 4月には、また、いろいろな法改正が予定されています。特に、家庭の中に関わるものも多く含まれているようです。今年が、少しでも住み良い社会に近づく年となることを願って止みませんが、反面、今の日本の中にはいろいろな歪みが生じていることも事実のようです。

 そして、社会の歪みが、今、家庭の中にまで及んできているようです。「新しい年」だからといって、簡単に今までのことが変わるわけではありません。しかし、一つのケジメとして何かを少し変えていくことができる時期ではあるようです。大きく変えずとも、今までとは違うやりかたを「新しい年」の初めに考えてみるのも良いことかもしれません。

 私たち自身も今までの経験を活かし、さらに多くの方のお役に立ちたいと願っております。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。 
«Prev1Next»