相続の一般的効力は、初回に記事にしましたので、今回は省略します。
1 相続人が数人いるときには、相続財産はその共有に属します。
  したがって、各共同相続人は、共有物の全部についてその持分に応じた
  使用をすることができる反面、他の共同相続人全員の同意を得なければ、
  その共有物に変更を加えることができません。これは、遺産分割協議が
  整うまでのことですね。
2 各共同相続人は、その相続分(次回記事にします)に応じて被相続人の
  権利義務を承継します。
  判例によれば、相続財産中の分割が可能な可分債権は法律上当然分割
  され、各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継しますが、相続人は
  遺産分割までの間は、相続開始時に存した金銭を相続財産として保管して
  いる他の相続人に対して、自己の相続分に相当する金銭の支払いを求める
  ことはできません。