私たちは、物を買うとき、(1)それが通常要求される性能・品質を備えているか、を吟味し、そして、(2)対価としての代金が相当か、という二つの要素で判断するのが一般的ですね。この(1)(2)は相関関係があります。例えば、いわゆるブランド物を見れば分かるように、品質・性能がよければ、少々代金が高くても買うのです。
しかし、私たち士業は、目に見えない無形のものを売っている訳です。それゆえに、買おうと思っている人(依頼人)にとって、その商品がどのようなものなのか判断することができないのです。依頼人が、弁護士をはじめとする士業の事務所の門を叩きにくいという意識があるのは、一つにはこのことに基因しているものと考えられます。そのため、新規顧客は、紹介によるものが多くを占めることになると思われます。紹介者は、その商品がいいということを知っているから、紹介するわけですから。
私たち士業は、依頼人の納得の行くような商品・サービスを提供して、その対価として報酬を頂くのですが、これは、有形の商品を売る場合と全く同じ構造をしています。それなのに、依頼人がその商品の良し悪しを判断する材料がない。
そこで、その判断材料を提供しなければいけないという思いで、このブログを書くことにしました。
今回はこの辺で。