外国人の在留手続きの相談・申請をやるようになって、一番嬉しいのは、申請が許可された際に、すごく喜んでもらえることである。その喜びを受けるとこの業務についてのやり甲斐をとても感じてしまう。これは日本人のお客さんの依頼を受けて、許可を取得した時には余り感じたことのない喜びだ。この喜びは、受けるお金には代えられないものがある。勿論、ボランティア的にはできない仕事だが。この件について、新宿で中国人、韓国人、東南アジアの国の人のアルバイトを雇用している飲食店の店主が「それはそうでしょう。許可が取れるかどうかに、彼らの生活が懸かっているんだから」と言っていた。
 ただ1件だけ、日本人相手の依頼でとても喜んでもらったことがある。それは道路運送関係の許認可だったのだが、それまで3年越しで、他の司法書士や行政書士に依頼して駄目だったものが、やっと取れたということで、こちらの請求額では「気が済まないから」と、3倍の報酬額を払ってくれたことがあった。陸運支局では「許可証をもらってこい」と言い、警察署では「出さない」ということで、滅多に行政とは遣り合ったことがない温厚な自分も、さすがに切れて「おかしいじゃないか」とねじ込んだ。何回か2つの役所を往き来して、ときには定時過ぎの5時半までねばって、局長相手に直談判してやっと取れたのだった。
 ただこの件で言えることは、別に外国人相手でなくても、やはり私たち士業に携わる者は、いつもお客さんに喜んでもらえる存在にならなくては駄目だということ。たまたま私がそのような件は1件だけだったというだけで、すごく喜んでもらえる仕事をやっている人は他に沢山いる、またそういう仕事はあちらこちらに無数に転がっているのだということを痛感した次第である。閑話休題。