問 僕は、修士課程の2年で今年3月に修了します。正直言って、就職が決まっていないので、自分で起業しようと思っているのですが、可能でしょうか?ちなみに、大学時代にアルバイトで添乗員をしていたので、旅行業界で起業しようと思っています。

答 うーん・・・・・。ひとつずつ整理して説明しましょう。
在留資格について言うと、「投資・経営」の在留資格に変更する必要があります。在留資格は、許可要件を満たしていれば学生から変更することも可能です。ポイントは、在留資格の変更許可申請の前に、すでに事務所か店舗があって、従業員を2名以上雇用していることです。もちろん、事業計画書も必要です。なお、従業員を2名以上雇用していなくても、500万円以上の投資をすでに行っていることが証明できれば要件は満たすことになります。この500万円以上というのは、単に資本金が500万円以上という意味ではなく、実際に500万円以上の投資がされていることが必要です。

私が、最初にうーん・・・と言ってしまったのは、在留資格の変更ができても、そもそも起業するということは、その事業を継続して行って採算を取って行かなければならないからです。そちらの方が大変なのではないでしょうか?起業のためには、日本の税法や会社法、経理、そして、あなたの場合は、さらに旅行業法等の法常識がなければなりません。

あなたが真剣に起業を考えるのであれば、一番の近道は、あなたが信頼できる日本人であって、事業に詳しい経験のある人を見つけることではないでしょうか?あなたは、その方から色々なアドバイスを受けて、時には、あなたに代わって経営をしてもらうことがあるかもしれません。

ちなみに、日本では旅行業法という法律があって、事業内容によって、第1種、第2種、第3種の旅行業の登録をしなければなりません。営業保証金として供託することも必要です。もっと詳しく知りたければ、別にお問い合わせください。