テレビはめったに見ない。
っていうか、見る時間がないだけで、ホントは見たいほうかな。

先日、早朝ぎっくり腰をやっちゃって、ここんところ夜外へ出れず家にいるから、おとなしくテレビを見ている。
エビのように丸まって、横になる体勢が一番痛くないから。
本当は昼間もずっとそうしてるほうが早く治るんだろうけど、そうもいかないし。

で、2,3日前の夜、NHKをたまたま見たら、興味深い番組だったので、最後まで見てしまった。

バイオエタノールで沸くブラジル、特にサンパウロのドキュメンタリー。

へえ、あのブラジルが今、かつての日本のバブルのように、好景気に沸いてるらしい。
あのブラジルというと失礼にあたり、ブラジル人から怒られそうだが。

派遣切りのニュースで取り上げられてるように、日系ブラジル人が大挙して仕事を求めて日本へやってきて、車関係等の製造業で派遣として働いている。
ということは、ブラジル本国は仕事がなく貧困なのかナァと漠然と思っていたのも仕方ないよな。

番組の内容全てが「へぇ」てなもんだったけど、一番印象に残ったのが、大統領の演説。
中間層が増え、その旺盛な購買力により好景気が引っ張られてるらしい。
それがここんところ少し翳ってきたことを危惧しての発言だった。
「ブラジルは大丈夫だ。みんな先の心配などせず、欲しい物をドンドン買おう。だって、かつてのブラジルは、欲しい物が買えなかっただろ。今は買えるんだから。車だって買えるだろ。」みたいな内容だった。

そう、これなんだよね。
サブプライム問題以降の下降景気の話題ばっかりのとき、子どもたちと話していると、私はいつも同じようなことを言ってきた。

つまり、マスコミでは「消費マインド」や「消費マインドの冷え込み」と言っているが、そういうみんなの「気持ち」や「意識」が問題なんだろね。
かといって、無責任に将来の心配などせず、蓄えも崩して買い物をしろとまでは言えないだろうけど、少なくとも、ブラジルの大統領が言うように、みんながそれぞれ買い物をしない限り、経済は上向かない。

ただ、そういう「消費マインド」をどうやって向上させるかが問題なんで、難しいからこそ政治も迷走しているんだろうね。

ただ、単純に思うことは、そう20年ほど前のバブルのこと。
当時はそんなこと考えもしなかったし無意識だったけど、今思い起こせば、自分も回りもみんな考えていたことは同じだったと思う。

土地神話に代表されるようなこと。
つまり、景気も給料も仕事も何もかもが上り続けて、このまま生活も社会も向上し続ける。
だから、欲しい物は何でも買えばいいのだ、みたいな。

ま、それがバブルだったし、はじけてしまったが、少なくともそういう意識で経済がまわって、企業も社員もみんなが潤ったのは事実だった。

あの時の逆が、今なんだろうな。
世界中がオバマに期待してるようだけど、何でもいいから少しはましにならないと、我々行政書士にとっても仕事が減るのは必然だもんね。

実際、昨日あたりの発表でも、新車の売れ行きが3割ほど前年より落ちたとの事。
単純に、車庫証明をメインにしている行政書士はしんどいだろうな。

先月の行政書士の勉強会で誰かが言ってたけど、今まで取引していたディーラーが、売れ行き低下により営業マンに車庫証明手続させることになり、仕事を切られたらしい。

今の状況がまだまだ続くと、研修会や何かの行政書士の集まりに行った際、暗い空気が漂うんじゃあないかな。

ま、そんな中でも、わたしゃぁ、一人気を吐いて、元気に明るく振舞うけどね!